2015年11月11日
第969話「『魔女の宅急便』の戦慄」の巻
通ってる歯医者では、子供のために
診察椅子ひとつひとつにモニターが設置されており
アニメをエンドレスで流していまして。
昨日は「魔女の宅急便」でした。
高校の頃にリアルタイムで夢中になった作品。

物語冒頭、キキがひとり立ちを決意する。
父親「私の小さな魔女を見せておくれ」
娘からの親離れを宣告された日の描写。
キキとオキノ(父親)のしんみりと暖かい会話は続く。
オキノ「母さんの若いころに よく似てる…」
キキ「フフフ…おと~さん!ねえ、高い高いして
小さい時みたいに!」
オキノ「いつの間にこんなに大きくなって…
上手くいかなかったら帰って来てもいいんだよ」
キキ「そんな事に、なりませんよーだ!」
オキノ「いい町が見つかるといいね」
キキ「うん…(むぎゅ)」

観てるこちらの心は穏やかじゃない。
正気か?この演出!と思ってしまった。
高校の頃は「いいシーンだなあ…」と涙ほろりだったが、
実際に13歳の娘がいる今の状況で観直すと
直視できなくなっていた。理想化され過ぎていて怖い!
俺も同じような経験をしたことはある。
娘が中学に上がると同時に「今日から父ちゃんと
一緒に寝ない。自分の部屋で寝るから」と告げられた。
その日から一緒に風呂に入ることもなくなった。
父娘の関係性はその家々やお国柄で違うのだろうけど、
キキの家では父親が相当に過保護だったんだろうなあ…
それもあってひとり立ちを決意したんだろうなあと
邪推してしまった。そんな想像もまた楽しいのだけれど。
言いたいのは、臆面もなくあの演出をできてしまう
当時の宮崎監督ってすげえなあと。
今の俺だと恥ずかしくってちょっと無理です。

宮崎監督は「もののけ姫」以降変わりましたよね。
そこからどんどん作品が我儘になるのが気持ちいい。
観客を置いてけ堀にしていく。
「もののけ」や「ハウル」などは物語が完結すらしないし、
「ポニョ」はあっち側に行き過ぎで理解が出来ないという。
「千と千尋の神隠し」は遊郭で少女が女になる話なのだけれど、
姉さまたちが嫌がって千尋に押し付けた腐れ神に対し
千尋が文字通り「抜いてあげる」演出が大好きです。
やるなあ~と。そんでもって「風立ちぬ」は至高ですね。

診察椅子ひとつひとつにモニターが設置されており
アニメをエンドレスで流していまして。
昨日は「魔女の宅急便」でした。
高校の頃にリアルタイムで夢中になった作品。

物語冒頭、キキがひとり立ちを決意する。
父親「私の小さな魔女を見せておくれ」
娘からの親離れを宣告された日の描写。
キキとオキノ(父親)のしんみりと暖かい会話は続く。
オキノ「母さんの若いころに よく似てる…」
キキ「フフフ…おと~さん!ねえ、高い高いして
小さい時みたいに!」
オキノ「いつの間にこんなに大きくなって…
上手くいかなかったら帰って来てもいいんだよ」
キキ「そんな事に、なりませんよーだ!」
オキノ「いい町が見つかるといいね」
キキ「うん…(むぎゅ)」

観てるこちらの心は穏やかじゃない。
正気か?この演出!と思ってしまった。
高校の頃は「いいシーンだなあ…」と涙ほろりだったが、
実際に13歳の娘がいる今の状況で観直すと
直視できなくなっていた。理想化され過ぎていて怖い!
俺も同じような経験をしたことはある。
娘が中学に上がると同時に「今日から父ちゃんと
一緒に寝ない。自分の部屋で寝るから」と告げられた。
その日から一緒に風呂に入ることもなくなった。
父娘の関係性はその家々やお国柄で違うのだろうけど、
キキの家では父親が相当に過保護だったんだろうなあ…
それもあってひとり立ちを決意したんだろうなあと
邪推してしまった。そんな想像もまた楽しいのだけれど。
言いたいのは、臆面もなくあの演出をできてしまう
当時の宮崎監督ってすげえなあと。
今の俺だと恥ずかしくってちょっと無理です。

宮崎監督は「もののけ姫」以降変わりましたよね。
そこからどんどん作品が我儘になるのが気持ちいい。
観客を置いてけ堀にしていく。
「もののけ」や「ハウル」などは物語が完結すらしないし、
「ポニョ」はあっち側に行き過ぎで理解が出来ないという。
「千と千尋の神隠し」は遊郭で少女が女になる話なのだけれど、
姉さまたちが嫌がって千尋に押し付けた腐れ神に対し
千尋が文字通り「抜いてあげる」演出が大好きです。
やるなあ~と。そんでもって「風立ちぬ」は至高ですね。

Posted by うらまっく at 19:35│Comments(0)
│映画
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