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2014年09月04日

第876話「女子大生(22)からの漫画制作依頼」の巻

Pixiv経由でかなり怪しい原稿執筆依頼のメールが。
某女子大の学生(22歳)からの案件だと。
いきなりくっそ胡散臭いんだけど。

詳細をお教えくださいと事務的な返信をしたら、
他の漫画コンテンツ会社と同じような内容のメールが。
しかし求められるクオリティは極めて高く、
原稿料は雀の涙とはこのこと、程度。
あの額なら高校生のバイトのほうが稼げるね。

何がすごいって、あちらの連絡先は
「○○女子大学 ○田○梨 ヤフーメール」 これだけ。
これで依頼を受けようと思う人いるのかな。


Pixiv経由の仕事問題は漫画業界、出版界の現状を表してると思う。
絵でプロになりたい者がいる。仕事として発表の場がない者がいる。
一方でソシャゲ絵や配信漫画を安く仕入れたい業者がいる。
このある意味需要と供給が重なる二者が相場を破壊してる印象。

実感として依頼を寄越す業者は、依頼の段階では(当然ながら)
悪い印象を受けることはなく、きちっとした対応をしてくる。
ただそのほとんどが所謂出版社ではなく、コンテンツ配信の会社。

これが問題で、自分の経験してきた漫画原稿制作のノウハウが
通じないことが多く、非常にやり難い。作品をつくる意識が極めて低い。
しかも稿料も驚くほど安い。これは雑誌媒体での紙漫画でずっと
やってきた自分からすると、どうにも頑張る気になれない。


今求められるコンテンツとしての漫画と、
俺ら世代が描き、求めてきた漫画はもはや別物。
そういう意味では依頼側の意識も含めて決して間違っている
わけではない。ただ、俺としては熱くなれない。

ぶっちゃけると、漫画をコンテンツと呼ぶ会社との仕事は
あまり楽しくないし、やり難いし、どうにもテンションが上がらん。

おそらく業界が変容してきた理由は単純。
業界に金が回ってこないから金がない。
だから確実に金になることだけに商品を絞りたい。

某漫画雑誌の編集長が言ってたが…描きたい作家も、本を作る気満々の
出版社もたくさんあるのに、それを読みたいお客さんがいないそうだ。
その隙間で要領よくやってるのがコンテンツ配信会社という印象。


先のメール、舐められてるとすら思わない。
業界の一部が確実に腐り始めてる。
 


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Posted by うらまっく at 17:27│Comments(0)漫画
 
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