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2008年10月23日

第18話「お花畑で会いましょう②」の巻

ある大物装幀家にカバーデザインを依頼したこの作品。

後日編集部に連絡があり、なんと受けてくれることになった!
細かな打ち合わせのために再び事務所へ。口下手な自分に代わり、
担当さんが作品や、自分の作家性などについての説明をしてくれた。


さらに数日後、デザインが上がったとの連絡を受け事務所へ。
そのデザインは、想像をはるかに越えるものだった

「この作品の中に、表紙を飾れるような絵がない。
また、漫画の表紙のデザインはなんでもありすぎて、絵で飾っても
書店で埋もれてしまうので、絵は使わない。」


という前置きがあり、見せていただいた装幀は、カバーの真ん中に
大きな穴があいている。その方の言葉をそのまま使わせてもらうと…
ズバリ「おまんこ」(失礼!)だというのだ!

緑色のカバーは、お花畑をイメージしつつカモフラージュした大陰唇。
カバーを捲ると真っ赤な小陰唇。
本文1ページ目を捲ると薄く赤い紙が挟んであり、
これは処女膜(これのみ実際には予算の都合でカットになった)。
子宮内に入っていくことで、漫画が始まる、というものだった。


その発想力に驚いて言葉の出ない自分と担当。これでGOとなった。
さらに帯が付いて、憧れの内田春菊さんに推薦文のコメントをいただいた。
第18話「お花畑で会いましょう②」の巻
結局この単行本はあまり売れず、現在は絶版で入手はかなり
困難なものとなってしまったが、自分が得たものは大きく、
その後の漫画家活動にも強い影響力を持つものとなった。
装幀家の方はこんなことも言っていた。

「文芸も漫画も高度成長期に書かれ尽くして書くものがなくなっている。
ある意味、この時代に生きる作家は気の毒だ。しかし、見方を変えると、
どこにも向かっていない、なにもないことが君たちの個性なんだ。」

第18話「お花畑で会いましょう②」の巻
それから6年経った今、この作品がネット配信されることになったらしい。
詳細はまだわからないが、年末~来年頭からスタートするとか。
いずれこの場でも告知するので、興味ある方はよろしくです。


ちなみに装幀家の名前は菊池信義
自分の伯父だ。



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Posted by うらまっく at 00:20│Comments(2)漫画
この記事へのコメント
お、伯父さんなんですね。。。

「お花畑で会いましょう①」の巻を読んだときに、まさかとは思いましたが、ズバリ!なデザインだったのですね!

単行本を探して、ゲットさせて頂こうと思います!
Posted by ミチノリ at 2008年10月23日 11:28
伯父とは言いましても、父の妹の旦那様なので
血は繋がってないんですけどね。ドエラい親戚です。

いや~しかし古い作品ですし、絵とか構成とか
酷すぎて自分では読み返すことができないです…。
Posted by 増田剛増田剛 at 2008年10月23日 18:06
 
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